Project Description

Describe how and why you chose your iGEM project.

Foundational Advancedだったら、もっと技術よりのDescriptionの方がいいのかなぁ

2023UTkyoみたいな

Summary


Background


東日本大震災と原発事故

2011年3月11日、M9.0の大地震が発生し、10mを超える津波が東日本を襲った。(*1)
福島県大熊町・双葉町にある福島第一原発にも津波が襲来し、世界の原子力史上最悪レベルの事故が起きた。(*2)
事故により、大量の放射性物質が空気中に放出され、雨と共に地上に降り積もった。
ほとんどの放射性物質は半減期が短いため、事故後すぐに減少した。
しかし、Cs137は半減期が約30年であるため土壌中に残り続けている。私たちは、その半減期をただ待つしかない。

除染作業と土壌

放射線物質に汚染された土壌などを取り除く除染作業によって、多くの地域で放射線量が下がった。これは、地元住民の帰宅を可能にした。
しかしながら、除染作業によって大量の放射線汚染土壌が発生し、中間貯蔵施設に運び込まれた。 その量は1,400万m3にものぼり、今後も増え続けると予想されている。
そのうち、約25%は放射線セシウム濃度が高いため再利用できず、2045年までに福島県外で埋め立てることが決定している。 現在、埋め立て先は決まっておらず、ほとんどの土壌は福島県内の仮置き場(中間貯蔵施設)に置かれている。
私たちは、この汚染土壌を受け入れるメリットを提示できないか考えた。
そこで、提案します!

Our Project


ゴジラバクテリア

ゴジラを知っていますか?
ゴジラは、日本映画のキャラクターで放射線を吸収してエネルギーに変換する。
私たちは、ゴジラからインスピレーションを得て、放射線のエネルギーを有用なエネルギーに変換できるような微生物を提案します!
ゴジラバクテリアでは、「電気化学活性菌」と「メラニン」を使う。

電気化学活性菌

電気化学活性菌は「発電菌」と呼ばれ、泥を用いて発電する「泥電池」に用いられている。
「発電菌」は、細胞外電子伝達(EET)経路を通して細胞内電子を細胞外へ放出する。放出された電子を電極で捕捉し、発電する。
Shewanella.oneidensisはその一種である。
私たちのProjectでは、この細菌を用いる

メラニン

メラニンは、紫外線・放射線から生物を保護する黒色色素である。メラニンに覆われた微生物は放射線量の高い場所でも生存することができる。
さらに、メラニンには放射線が当たると電子が飛び出るという性質がある。

具体的な方法

上記の通り、「電気化学活性菌」はEET経路を持ち、「メラニン」に放射線が当たると電子が飛び出る。
私たちは、電気化学活性菌であるShewanella.oneidensisのペリプラズム(膜間腔)でメラニンを発現させる。メラニンに放射線が当たることで飛び出した電子を、Shewanella菌のEET経路で捕捉し、細胞外へ電子を放出する。放出された電子を電極で回収することで発電する。また、この電子を用いて水素などの有用物質を生産し活用する。
研究予定は以下の通りです。
  1. melAを発現させ、S.oneidensisでメラニンを生産させる
  2. melAをシグナルペプチドの遺伝子と融合させ、ペリプラズムにメラニンを発現
  3. S.oneidensisgが放射線耐性(またはUV耐性)を持っているかどうかの確認
  4. TyrPを破壊し、ペリプラズム内のチロシン量を定量
  5. UV照射時と遮光時の水素生産量の比較
  6. 水素を還元力として別の実験系へ

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東日本大震災について

2011年3月11日14時46分頃、三陸沖の深さ約24kmを震源とする地震が発生した。地震の規模を示すマグニチュードは9.0で 日本国内観測史上最大規模の巨大地震だった。
気象庁検潮所で観測された津波の高さは、福島県相馬市で9.3m以上、宮城県石巻市で8.6m以上、岩手県宮古市で8.5m以上、茨城県大洗で4.0mであった。 検潮所で観測できないほどの高さの波が押し寄せ、実際の津波の高さが観測できない事態も発生した。(*4)
死者19,747人、行方不明者2,556人、経済への直接的被害額は16.9兆円と推計されており未曾有の大災害となった。(*3)